「やっぱり」というのが、日本側の率直な思いだろう。中国の強弁が足元から崩れた形だ。
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、これは有機リン系殺虫剤メタミドホスが中国で混入されたとみて、ほぼ間違いない事実である。
日本の事件後、中国でも、同じ製造元である天洋食品の冷凍ギョーザを食べた複数の中国人が、メタミドホスによる中毒症状を起こしていたことがわかった。
先月の北海道洞爺湖サミットの直前、中国から外交ルートを通じて日本側に伝えられたという。
未開封の冷凍ギョーザの袋の内部からもメタミドホスが検出されていたにもかかわらず、中国はこれまで、「中国国内で混入された可能性は極めて小さい」と、いかにも日本国内で混入されたかのような主張をしてきた。
それが、自らの潔白の否定につながる事実を知らせてきた。中国側に、どのような思惑や判断があったのだろうか。
それにしても、被害の状況やメタミドホスの検出量など、不明な点が多すぎる。日中両政府も具体的な説明はしていない。
日本の消費者に不安を与え、冷凍食品業界などが被った損害も計り知れない。中国食品の悪いイメージは世界的にも広がった。
「中国側は調査中で、事実確認できたら正式に伝えてくる」と外務省は説明するが、与えた影響を考えれば、中国は判明分について速やかに公表すべきだろう。
北京五輪開会式で訪中する福田首相は、胡錦濤・中国国家主席らとの会談で捜査協力の強化を改めて申し入れるという。調査の進展状況などもただす必要がある。
日本国内での中国食品に対する警戒感は、一向に収まらない。冷凍食品にとどまらず、様々な中国産食品に及んでいる。
中国が最初から非を認めて謝罪し、誠実に対応していたら、これほど不信感が高まらなかったのではないか。
日本の警察の鑑定では、「原液を直接かけないとあり得ない」と農薬毒性学の専門家が驚くほどの極めて高濃度のメタミドホスが検出されていたのだ。
中国公安省は「生産工程などで混入された状況はなく、従業員の調査でも容疑者は見つからなかった」と説明してきたが、本腰を入れて捜査したのか疑問だ。
出足が遅れてしまったが、これからが真相究明の本番だ。日本の詳細な成分鑑定などが中国の捜査に役立つこともあるだろう。
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