医療機関で2回目以降の外来受診の際にかかる「再診料」が、4月から病院、診療所とも690円に統一されることになった。新年度からの診療報酬改定を検討している中央社会保険医療協議会(中医協=厚生労働相の諮問機関)で10日、決着した。診療所を現在より20円下げ、病院は90円上げることで、病院に重点を置く方針に転換した。
再診料は診療所が710円、病院は600円。これは、診療所が外来、病院が入院というすみ分けが背景にあるが、病院勤務医の疲弊が問題化したことで、病院への配分の是正が診療報酬改定の焦点の一つになった。病院への診療報酬を引き上げることで、救急や高度な医療を担う病院の財政基盤を手厚くして、病院勤務医の待遇が改善されることが期待される。
10日午前の中医協の総会では、公益代表の委員側が「財源制約の下で、診療所の再診料を一定程度下げることで対応せざるを得ない」と指摘。「再診料は、診療所にとっては収入の1割を占める基本料的な性格を持つことなども考慮」し、690円という新たな財源が不要なギリギリのラインを示した。自己負担が3割の現役世代の場合、1回ごとの再診料は診療所で6円安く、病院では27円高くなる。
再診料の統一は、昨年末の診療報酬改定論議の中で決まった。ただ、診療側の中医協委員が、診療所分の引き下げに抵抗し、調整は難航。この日の中医協総会でも、公益側委員の提案に診療側の委員が抗議していったん退席した。
しかし、710円で統一すると新たに220億円の財源が必要になることから、押し切った形だ。一方、夜間や休日診療に対応したり、医療費の明細書を無料発行したりする診療所には再診料に新たな加算を設けることになった。
「医療崩壊の解消」を掲げる鳩山政権の誕生により、診療報酬は10年ぶりにプラス改定される。ただ、医科分で増額される4800億円の財源のうち大半を入院に回す方針も決められたため、外来にあてる財源は400億円に限られていた。
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