病院スタッフに暴力を加えたり、理不尽な要求をしたりする、いわゆる「モンスターペイシェント(患者)」への対応を考えるお芝居が4日、福岡市南区の福岡赤十字病院で上演された。病院から依頼を受けた福岡県太宰府市の「劇団道化」が実話に基づいて作った創作劇。深刻な院内暴力に、病院全体で取り組もうというメッセージを込めた取り組みだ。
病院4階の大会議室が即席の舞台。観客は同病院の看護師や医師ら約170人。病院の受付を模したセットに、金髪の派手な女性が登場してわめきちらす。
「うっ、胃が…胃が痛い。ソセゴンを打って下さい」
付き添いのチンピラ風の男性がすごむ。「おう、ソセゴンば打っちゃれ」
ソセゴンは痛み止めの薬で、使いすぎると中毒になる。2人は薬ほしさに病気を装い、夜間の人が少ない時間帯を狙ったように現れる。
さらに酔っぱらいが登場。搬送される急患に携帯電話を向けて写真を撮り、その急患は看護師の手が触れただけで「この病院は患者に暴力を振るうばい」と大騒ぎ――。
昨年9月に依頼を受けた劇団道化では、看護師や医師、事務職員に話を聞いた。実情は悲惨なものだったという。 薬物依存者で、求める薬を「打つまで帰らん」と座り込む。看護師の名札をにらんで「名前覚えとくけん」とすごむ。急患優先で診察を後回しにされ、「ふざけるな」とイスをけり上げる。病院食がまずいと訴え、日本刀を振り回した患者もいたという。台本作りと演出を担当した篠崎省吾さん(51)は「本当に困っているとよくわかった」と話す。
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