« <妊娠糖尿病>診断基準を厳格化 | メイン | 忙しすぎる「消費者ダイヤル」3月末で廃止 »

そもそも糖尿病って何?

■意外と知らない「糖尿病」の知識

糖尿病に関する正しい知識が、毎日の健康管理に役立ちます 糖尿病とは、一言でいうなら「炭水化物の代謝障害」のことです。もちろん食事の後の消化・吸収はちゃんとできます。問題は血液の中に入った大量のブドウ糖の行き場です。本来エネルギー源としてたくさん取り入れるはずの筋肉や脂肪細胞が、うまくこれらのブドウ糖を取り入れられなくなってしまう点が病気の本質です。

 体内で正しく利用されないまま、あり余ったブドウ糖は、尿から流れ出るようになります。これが病名の由来ですが、尿糖があるのは病気の症状のひとつに過ぎません。糖尿病=「尿に糖が出る病気」ではないのです。「うまくブドウ糖を取り入れられない病気」だから、尿に糖が出てしまうのです。

 それではなぜ、ブドウ糖が正しく使われなくなるのでしょうか? ブドウ糖を血液中に一定に保つために、筋肉や脂肪細胞に必要なだけ取り入れるようにコントロールしているのが、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンです。そのインスリンがすい臓から分泌されない、あるいはその量が不足している、逆に必要以上に分泌されているのに十分に作用しない......いろいろな原因で慢性的に高血糖になるのが糖尿病です。

■糖尿病の主な自覚症状

 1922年のインスリンの発見で、初めて人類は糖尿病を治療することができるようになりました。糖尿病のことを万国共通の病名ではDiabetes Mellitus(ディアベテス メリートゥス)と言います。「甘い尿が絶え間なく流れ出る」という意味です。大昔はこういう表現しかできなかったのですが、尿に糖が出るのは上でも説明した通り、病気の本質ではありません。

 これは高血糖の症状の一つなのです。糖尿病になると、いろいろな原因で高血糖状態が続いてしまうのです。

 血糖値が非常に高い状態が続くと、異常な口の渇き、頻尿、多尿、目のかすみ、何となくいつもだるい感じといった症状が出ます。何もしないのに体重が減少して気づくこともあります。これらの高血糖の症状で病気が見つかるケースが多いのです。

■糖尿病の検査

 医師は症状から糖尿病を疑うと、診断を確かなものにするために血液検査を行います。糖尿病はタイプの違う1型糖尿病と2型糖尿病、そして妊娠中に起こる妊娠糖尿病とに大別されます。それぞれ原因が違うので治療法も異なります。

■ 1型糖尿病

 インスリンをつくるすい臓のベータ細胞を、からだを守る免疫系が誤って異物と判断して破壊してしまうことで急激にインスリン分泌がなくなります。1型は生存のために最初からインスリンが必要になります。

■ 2型糖尿病

 遺伝、加齢、生活習慣などの要因で発症し少しずつインスリン分泌能力が低下するものです。日本人の糖尿病の90~95%はこのタイプと考えられています。突然に発症することはなく、多くは高血糖の症状が目立つようになってから血液や尿検査で発見されます。

■ 妊娠糖尿病

 妊娠中にあらわれる高血糖です。母体、胎児ともに高血糖は危険な状態なので、厳格なコントロールと薬の選択が限られるので特別な注意が求められるものです。妊娠糖尿病は出産すると症状は治まりますが、その後2型糖尿病になるケースが多く見られます。

 糖尿病の診断のための検査は慎重に行われます。

1. 早朝空腹時血糖値 126mg/dl以上
2. 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値 200mg/dl以上
3. 随時血糖値 200mg/dl以上

1~3のいずれかの血糖値が確認された場合は「糖尿病型」と判定されます。

 別の日にもう一度行った検査でやはり「糖尿病型」が再確認できれば糖尿病と診断されます。ただし、高血糖の典型的な症状の口渇、多飲、多尿、体重減少などがあれば、1回の検査でも「糖尿病型」の場合は糖尿病と診断されます。同様に過去2カ月の平均血糖値を表すヘモグロビンA1C(エー・ワン・シー)が6.5%以上の場合や、確実な糖尿病網膜症が認められる場合、過去にも糖尿病型を示した資料がある場合なども1回の検査で糖尿病型を示せば糖尿病と診断されます。

4. 早朝空腹時血糖値 110mg/dl未満
5. 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値 140mg/dl未満

4.と5.が確認された場合は「正常型」と判定されます。
正常型と糖尿病型の血糖値の間にはグレーゾーンがあります。

つまり、
早朝空腹時血糖値 110mg/dl以上126mg/dl未満
75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値 140mg/dl以上200mg/dl未満
の場合は「境界型」と判定されますが、これはあくまでも血糖値の判定区分としての「型」ですから糖尿病の判定ではありません。境界型糖尿病という糖尿病はありませんからご注意ください。

 ただし境界型の人は糖尿病に悪化する危険が高いので経過観察が必要となります。

 なお、血糖値を表すmg/dl(ミリグラム・パー・デシリットル)は血しょう(血液の血球成分を除いた液性部分。この場合は静脈血しょう値)1dlに含まれるブドウ糖の量をmgで表したものです。

 糖尿病の診断となる血糖値はこれを超えると急激に網膜症が増えることで設定されました。

 糖尿病は甘いものの食べすぎでなる病気と誤解していませんか? 正しい原因もしっかり知っておきましょう。

http://mainichi.jp/tanokore/health/003186.html?inb=yt -毎日.jp

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://jmjp.jp/mt/mt-tb-jmjp.cgi/5763

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

災害時要援護者支援システムのご案内 学校ホームページの運営・支援のご案内

上記リンクをクリックした先で買い物をしていただくと当NPOに数%の手数料が入り、団体の活動費として活用されます。是非ともご協力ください。

About

2010年03月11日 11:56に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「<妊娠糖尿病>診断基準を厳格化」です。

次の投稿は「忙しすぎる「消費者ダイヤル」3月末で廃止」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35