発がん性物質に変わるかもしれない成分が含まれているとして、花王が昨秋、食用油「エコナ クッキングオイル」の販売を自粛した問題で、この成分をラットに大量に与えたところ、発がん性物質に変化した、とする花王の実験結果が26日、明らかになった。同日開かれた食品安全委員会で、花王から調査データの提供を受けた厚生労働省が報告した。
今回問題となっているのは「グリシドール脂肪酸エステル」という成分。体内で消化されると、「グリシドール」という発がん性物質に変化する可能性があると、海外の研究機関などから指摘されていた。
実験では、ヒトが日常生活で料理に使ったエコナを口にした際、体重1キログラムあたり、1日に摂取すると推定される量の4600倍のグリシドールリノール酸エステル(GEL)をラットに投与した。GELはグリシドール脂肪酸エステルの一種。投与後に血中濃度を測ったところ、GELは検出されなかった一方で、グリシドールが検出された。
このことから、「GELは体内で変化し、血しょう中にグリシドールとして存在する」などと結論づけた。
ただし、実験では、通常の摂取に比べれば膨大な量を与えており、ヒトが普段の食生活でこれだけの量を口にする可能性はない。また、今回は血中濃度だけを測っており、実際に体内で吸収されるのかどうかは分かっていない。
食品安全委員会では今回のデータも踏まえ、ヒトへのリスクについて継続して審議する予定だ。
エコナには、脂肪の吸収を抑える効果が確認されている「ジアシルグリセロール」が高濃度に含まれているが、グリシドール脂肪酸エステルとは別の成分。エコナは昨年9月、花王が自主回収し、現在は流通していない。
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