頭痛の中には、脳の病気によって起こるものもある。
東京都内の男子大学生(21)は10月25日朝、急に頭が重くなる頭痛に襲われた。「脳がぐらぐらする感じ」で、動くとふらついた。初めての経験だったが、3~4時間で症状が治まったため大学に行った。だが、翌朝も同様の頭痛を発症。「就職活動中の大事な時期」で、念のため、さいたま市内の病院を受診したところ、脳内に少量の出血が見つかり、初期のくも膜下出血と診断された。すぐに脳外科のある病院に搬送され、緊急手術を受けた。
くも膜下出血は、脳動脈瘤(りゅう)の破裂によって、脳を覆うくも膜と軟膜の間に血液があふれてしまう病気。血液が神経や髄膜を直接刺激し、頭をバットで殴られたような激痛が突然起こる。出血が多いと、嘔吐(おうと)やけいれんなどを伴うほか、昏睡(こんすい)状態になって死に至る場合もある。日本頭痛学会の坂井文彦理事長(埼玉精神神経センター)は「脳動脈瘤破裂の前兆として、わずかな出血があることも少なくない。その場合の頭痛は軽めで長くは続かないため見分けにくい」と指摘する。
脳出血の場合も、血液のかたまりが脳を圧迫し、急に頭痛が起こる。手足がしびれる、ろれつがまわらない、物が二重に見えるなどの症状が特徴だ。また、後頭部が強く痛んで高熱を伴う場合は髄膜炎、頭部の圧迫感や鈍痛が続き、突然嘔吐やけいれんが起こると脳腫瘍(しゅよう)の疑いがある。脳腫瘍は視力障害や運動まひなどが生じることもある。五十嵐久佳・神奈川歯科大付属横浜研修センター横浜クリニック教授は「経験したことのないような頭痛が起こったら、すぐに医療機関を受診してほしい」と訴える。
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